事務のキャリアアップに必要なスキルアップとは?同じ事務でも職種によって異なる資格事情

公開日: 2023/8/4

「キャリアアップとスキルアップの違いはなに」
「営業事務からスキルアップしたい」
「どういう資格を取ればいいのかわからない」

このようなことでお悩みではないでしょうか?


この記事では営業事務で働く会社員がスキルアップするための資格や、キャリアアップできる業種についてご紹介します。

最後まで読むと、キャリアアップやスキルアップの違いついて知り、営業事務から今後のキャリアを決めるきっかけが掴めます。

ぜひ参考にしてください。

1. キャリアアップとスキルアップの違い


社会人になって、働き方や将来のプラン設計に欠かせないのが「キャリアアップ」と「スキルアップ」です。

どちらもよく聞く言葉ですが、何が違うのか分からない人も多いはず。

キャリアアップとはなにか、スキルアップとはなにかについて解説します。

1-1. キャリアアップとは

キャリアアップとは転職などするときに、その人の置かれた環境や経歴がレベルアップすることをいいます。

または、今の職場や職業での昇進・昇給、重要なポジションへの起用が挙げられます。以下に具体例をご紹介します。

社内でのキャリアアップの例

・契約社員から正社員になること
・係長から部長へ昇進すること

転職でのキャリアアップの例(同業種の他社へ転職)

・今の職場より好待遇の会社へ転職すること
・経験なければ難易度が高いポジションへ採用されること


このように、社内でキャリアアップして昇給、昇進を目指せることや、同業種の他社へ転職することでキャリアアップもできます。

1-2. スキルアップとは

仕事におけるスキルアップとは、個人の能力を磨き上げ、専門的な知識やスキルを身につけて、より難易度の高い知識や業務ができるようになることをいいます。

誰もが持っているスキルよりは、他人がもっていないスキルを習得することで差別化できて、市場価値を上げられます。

スキルアップの例

・資格取得


資格を取得することで仕事の幅や専門性を高められます。

スキルアップが必要な理由は、能力をアップさせ、会社への貢献度を高めることでキャリアを築くということが多いでしょう。

2. 営業事務でスキルアップするための資格3選

営業事務の仕事を極めたい、自分の能力をさらに高めたいとスキルアップを目指す人におすすめの資格を3つご紹介します。

・MOS
・秘書検定
・ビジネス実務検定

2-1. MOS(マイクロソフトスペシャリスト)

Microsoft Office製品に関するスキルと知識を認定する資格です。

例えば、MOS資格にはWord、Excel、PowerPointなどがあります。


営業事務に必要な業績管理の際にはExcel、社内でのプレゼンテーション資料を作成するためにはPowerPointを使用します。

その他にも以下の業務に活かせます。

・数字をメインとしたデータ入力
・営業実績の記録
・請求書や納品書の作成


営業事務は大量の仕事を時間内にこなすことが求められます。

したがってPCのスキルを示すMOS資格を取得すると確実に業務効率を上げられるため、必ず取るべき資格だと言えるでしょう。

2-2. 秘書検定

秘書検定は、営業事務で電話対応や来客応対などで役立つ資格です。

・一般的なオフィス業務
・コミュニケーション能力
・ビジネスマナー
・文書作成


このように、営業事務に必ず必要となるものが学べます。

資格を持っておくことで、ビジネスの現場にふさわしいマナーや表現方法が身に付いていることをアピールできるでしょう。

さらに、冠婚葬祭の対応などの知識も得られるので、取得しておくとビジネス以外でも役立ちます。

2-3. ビジネス実務法務検定

ビジネス実務法務検定とは、ビジネスにおいて必要になる法律の知識を学べる資格です。

営業事務では、以下の業務に活かせます。

・契約書や誓約書などの取引に関する書類作成
・ビジネス文書の保存、管理
・契約書の不備により不利益を被るなどのトラブル対応


ビジネス実務法務検定の資格を取得することで、営業事務から法務部へのキャリアアップにつながるので、取得するメリットは高いと言えるでしょう。

3. 営業事務からキャリアアップできる事務職の例3つ


営業事務から他の部署、または他業種へキャリアアップ、転職も考える方もいるでしょう。

その際、どのような資格を取ればどの部署で活躍できるか以下にご紹介します。

1.日商簿記を取得して経理事務へ
2.社会保険労務士を取得して総務事務へ
3.医療情報実務能力検定を取得して医療事務へ


それぞれ詳しく見ていきましょう。

3-1. 日商簿記を取得して経理事務へ

営業事務でも数字を扱うことがあるため、日商簿記検定のことはご存じの方が多いでしょう。

簿記とは、会社の大小に関わらず経済活動を行う上で、お金の出入りを記録する方法です。

簿記を取得することで、会計処理ができるようになります。

営業事務の経験があると、事務全般のスキルがあると認められるため、経理事務への転職もしやすい傾向にあります。


また、経理事務は他の事務職と比較しても平均時給が高いため、キャリアアップする人が多くみられます。

経理事務への転職を目指す方は、日商簿記の資格を取得するとよいでしょう。

3-2. 社会保険労務士を取得し総務事務へ

営業事務から総務事務へキャリアアップするには、労務管理・人事・年金に詳しい社会保険労務士の資格を取るとよいでしょう。

社会保険労務士とは、組織と人との間に立ち、社会保険制度の円滑な活用の手助けをする人のことをいいます。

総務事務は社会保険の手続きや、厚生年金の手続きなど、社会保険労務士の知識が必要となる仕事です。


国家資格なので、取得するのは難しく時間もかかってしまいます。

ですが、社会保険労務士の資格を取ることで、総務事務の業務で必要な知識を得られるので、キャリアアップや転職する際に役立ちます。

資格は取れなくても総務事務に就くことは可能です。


営業事務で、パソコンスキルやコミュニケーション能力を養っており、総務事務の業務は重複するものが多いため、キャリアアップとして目指すとよいでしょう。

3-3. 医療情報実務能力検定を取得して医療事務へ

営業事務から医療事務へキャリアアップするためには、医療情報実務能力検定を取得しましょう。

医療情報実務能力検定には、学科試験と実技試験があります。

学科試験では以下の試験内容が出ます。

・医療保険制度の基礎知識
・医療用語および医学・薬学の基礎知識
・医療法規の基礎知識


実技試験ではカルテからレセプト(医療報酬の明細書)作成を行います。


医療事務の仕事は、レセプトの作成からカルテ管理、コンピュータを使った業務があります。

営業事務で培われたパソコンスキルがあるため、医療の知識を補えば業務に支障はないといえます。


資格を取得しなくても医療事務に就くことができますが、業務をしていると医療の知識は必須となるので、資格を取得してキャリアアップするのが望ましいです。

4. キャリアアップして理想の働き方を掴もう

本記事では、キャリアアップとスキルアップについて、営業事務に活かせる資格、営業事務からキャリアアップできる事務職について紹介しました。

「キャリアアップとスキルアップの違いはなに」「営業事務からスキルアップしたい」
という方は、資格取得することが一番の近道だと感じたのではないでしょうか。


営業事務から資格を取得すればキャリアアップも十分望めます。しかし、資格取得には時間もかかるため、仕事との両立をしっかり行いましょう。

今の業種で「スキルアップ」または、他業種へ「キャリアアップ」など、自分の理想にあった働き方を見つけてください。