
嘘やいじりで悲しい思いをしていませんか。女子中学生のいじめの現状と解決法を解説
特に中学生は精神的には未熟であるのに人間関係が複雑になる時期です。
中学生のあなたがいきなり、いじめのターゲットになってしまうこともあるのです。
ある日突然、自分がいじめの標的になったり、あるいは友達がいじめにあったらどうしたらいいのでしょうか。
また、どうしていじめとなる行動が生まれるのか知りたくありませんか。
いじめで困っている友達を救ってあげる方法がみつかるかもしれません。
本記事ではいじめの原因と対処法を中学生でも解るように説明します。
1. いじめとは
いじめとは「自分より弱い立場にあるものを、肉体的、精神的に苦しめること(三省堂・大辞林より)、つまり「一方が一方に心身の苦痛を与える行為のすべて」と言っていいでしょう。
いじめはいじめられる側の問題ではなく、いじめる側に問題があります。
- いじめの構造
- いじめの具体例
それぞれ詳しく説明します。
いじめの構造
いじめが起こる原因を知るには、いじめの構造を理解しなければなりません。
いじめは「いじめる生徒」と「いじめられる生徒」の2重構造ではありません。
手を出さずに面白がったり、はやし立てたりしながら見ている生徒「観衆」と、巻き込まれるのが嫌だ、あるいは次のターゲットになりたくないという気持ちから、見て見ぬふりをする生徒「傍観者」の4層構造になっています。
いじめが持続的に拡大するのは、いじめる生徒といじめられる生徒が、「観衆」や「傍観者」に大きな影響を受けているからです。
「観衆」がいじめを積極的に認めることで、いじめる生徒は「観衆」に認められたと思い、いじめを加速させます。
また、「傍観者」も黙っていることでいじめを支持することになり、いじめる生徒はいじめが悪いことだと自覚せず、そのまま継続させてしまいます。
いじめの具体例
では、どんな事例が多いのでしょうか。文部科学省のデータから事例の多い順にあげてみました。
- 冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われた
- 軽くぶつかられたり、遊ぶふりをして叩かれたり、蹴られたりする
- 仲間外れ、集団による無視
- ひどくぶつかられたり、叩かれたり、蹴られたりする
- 嫌なことや恥ずかしいこと、危険なことをされたり、させられたりする
- 金品を隠されたり、盗まれたり、壊されたり、捨てられたりする
- 金品をたかられる
- パソコンや携帯電話などで誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)やいやなことをされる
その他にも、同じグループなのに一人の子にだけ嘘の情報を流したりしても「ふざけているだけ」といじめの意識のない場合もあります。
このように見た目では軽いいじめでも、相手がいじめられていると思えばいじめになります。
また、強い口調で言葉の暴力を受けたり、わざと物を隠されたり、勝手に使われたりと、挙げればきりがありません。
2. いじめをする生徒のタイプと心理的要因
- いじめをする生徒のタイプ
- いじめをする生徒の心理的要因
それぞれ、詳しく解説します。
いじめをする生徒のタイプ
なぜいじめをするのか。
なぜ、加害者となってしまうのか。
いじめをする生徒の特徴をまとめて見ました。
- 協調性や思いやりがない
- コミュニケーション能力が未熟である。
- わがままで、自分のことばかり考えている。
- ストレスが溜まりやすい環境にある。
- 目標や充実感がなく自分に自信が持てない
- 自分を否定的にとらえる傾向が強い。
- 周りの人間に対して不信感を持っている
いじめをする生徒の心理的要因
いじめをする生徒の心理的要因は何でしょうか。
- 相手をいじめることで自分を肯定したい
- 自分の強さを確認したい
- 自分の存在意義を示したい
生徒の気持ちの中に上記のような身勝手な理由で、いじめを正当化しようとするケースがあります。自分の自信のなさや立場の危うさなどを、人をいじめることで確認しているわけです。
あなたは友達とうまくコミュニケーションが取れていますか。
欲求不満を上手に解消できていますか。
あなたは自分が協調性や思いやりのある人間だと思いますか。
今までに目標に向かって努力したことがありますか。
目標を達成した時の喜びを感じたことがありますか。
これらのことは成長するうえでとても大切なことです。中学生はまだまだ未熟です。
周りの大人が考えなければなりません。
社会の問題です。
3. いじめの対処法
- なぜ、いじめられているのか、原因を考える
- なぜいじめられているのか、理由が思い当たらないときは無視
- 親や先生に相談しよう
- 言われたり、されたりしたことをノートに記録しよう
- どうしてもきついときはいじめから逃げよう
それぞれ詳しく説明します。
なぜいじめられているのか、原因を考える
ある日突然、誰も口をきいてくれなくなった。
何か原因があるかもしれません。
もし、思い当たることがあれば素直に謝りましょう。
照れくさかったり、恥ずかしくても勇気を出して謝りましょう。
謝ったらそれ以上責める人は多くはいないでしょう。
なぜ、いじめられているのか、理由が思い当たらないときは無視
中学生は精神的にはまだ、未熟です。
中には何の非もないのに人を傷つけようとする人もいます。
なぜいじめるかと言うと、あなたが泣いたり、おどおどしたりする顔をみたいのです。
何をいわれても毅然とした態度でいましょう。
相手を「人をいじめることでしか優越感を持てないかわいそうな人」と思えば冷静な対処ができるはずです。
また、そんな人とはなるべくかかわらないようにして、ほかに気の合う友達を作りましょう。
親や先生に相談しよう
無視をしていても、相手がしつこくいじめてきた時には大人に相談しましょう。
あなたのことを一番心配してくれるのは両親です。
思い切って相談するのが一番いい方法です。
両親に心配をかけたくないとか、知られるのが嫌だったら担任の先生や、塾の先生、一番話しやすい大人の人に相談してみましょう。
言われたり、されたりしたことをノートに記録しよう
悪口や侮辱的なことをしつこく言われたり、嫌なことを強要された時にはノートに付けておきましょう。
記録するときは
- 日付
- いつどこで
- 誰が
- 何を言ったか
- 何をしたか
を書き留めます。
言われたりされたりしたことは言葉を足したりせず「そのまま」記録します。
「3時間目の休み時間に教室で、○○さんが○○といって肩を押した。」
というように具体的に書きましょう。
但し、「嫌だった」とか「ひどいと思った」などの感想は書かない方がいいでしょう。
記録があれば、相談するときに経緯を理解してもらいやすくなります。
あまりにひどい場合は法的に訴えることもできます。
その時の証拠として使えます。
記録があなたを助けてくれるでしょう。
どうしてもきついときはいじめから逃げよう
我慢することはありません。
最後の手段として環境を変えること、いじめから逃げることです。
転校をする、部活をやめるなど、その場から逃げることを考えましょう。
逃げることは卑怯なことではありません。
あなたが弱虫なわけでもありません。
相手は理屈の通る人間ではないのですから。
4. まとめ
あなたがいじめをする側ではなくても、それを面白がってみていたり、嫌だなと思ってもないにもできないでいることもあるでしょう。
でもそういったことがいじめを加速させていきます。
勇気を出して、周りの大人に相談してみましょう。
直接相談する勇気が持てないときは無料で電話相談ができますよ。
「子供の人権110番・0121-007-110」電話してみましょう。
いじめの悩みは一人で抱えずに、相談してください。