不動産業界の職種として代表的なものは、事務職・営業職・管理営業職の3つがあります。

ひとくちに不動産業界といっても職種は色々とあり、お仕事の内容も違ってきます。

ここからは各職種について、お仕事の内容からどんな人が向いているかを説明します。

事務職

不動産業界の事務職は、主にお客さんの接客対応や書類作成がメインです。

お客さんが不動産屋に来店したときのお茶出しや受付対応など、一般事務の仕事とさほど変わりません。

しかし、来客対応以外にもリストへの顧客情報の入力や資料の整理など、少々専門性が必要になるお仕事もあります。

さらに賃貸メインの不動産屋であれば、繁忙期には事務職の方がお客さんに賃貸物件の案内などを行うこともあります。

賃貸物件を貸し出す際には、物件の契約書以外にも火災保険などの契約書もあり、各種書類の作成なども事務職のお仕事内容です。

不動産事務に向いている方は、来客に対応できるコミュニケーション能力を持つ人やお客さんの意図をくみとる細やかさがある人です。

営業職

素材番号 :64388516 不動産業界の営業職は、主にお客さんに合った不動産を紹介することがメインです。

営業のお仕事は扱っている物件により内容は様々ですが、街なかにある賃貸物件を取り扱う不動産屋を例に上げます。

賃貸物件を借りたいと考えているお客さんに対してヒアリングを行い、希望に沿った物件の資料を提示します。

お客さんが希望すれば内見に同行し、さらに物件の細かい情報をお客さんにお伝えします。

お客さんへのヒアリングから賃貸手続きまでを一貫して行うため、不動産に対する知識は事務職よりは必要です。

また、戸建ての住宅をお客さんに販売する場合は、住宅展示場やモデルルームに来店したお客さんに販売活動をします。

賃貸物件に比べて戸建住宅やマンションを購入希望の顧客は少ないため、最近だとSNSを駆使してより多くの顧客獲得を目指す不動産屋もあります。

不動産営業に向いている人は、顧客に対応できるコミュニケーション能力を持つ人やお客さんの希望を正確に聞ける聞き上手な人です。

管理営業職

不動産業界の管理営業職は、主に営業職全体の管理を行う他、営業戦略の策定などを行うことがメインです。

営業管理職は、営業部門のリーダーであることはもちろんですが、売上についての分析から次年度の営業戦略の策定など仕事の内容は多岐にわたります。

営業管理職にとっては売上目標を達成することが非常に重要になり、目標達成のためには営業担当者の育成や営業環境の改善なども仕事の一貫です。

営業管理職は不動産業の知識はもちろん必須ですが、管理職としてのリーダーシップや売上の分析に必要になる表計算ソフトのスキルもあるといいでしょう。

不動産営業管理職に向いている人は、不動産についての知識を持つ人や管理職として働けるリーダシップのある人です。

不動産業の主な業種が分かり、未経験だが不動産業に転職したいと考えている人は不動産に関係する資格の取得をおすすめします。

不動産業に転職が有利になる資格として「マンション管理者」「ファイナンシャルプランナー」「宅地建物取引士」の3つが挙げられます。

ここからは各資格の内容や資格取得の難易度を解説します。

マンション管理士

マンション管理士は、マンションを管理するために必要な知識を有した、コンサルタント資格を持った人です。

マンション管理士の資格を取得すると、マンション管理組合の管理者や分譲マンション購入者の相談・助言役になれます。

また、マンション管理士の業務は相談役だけではなく修繕工事の計画立案や住民同士のトラブル解消など、業務は多岐にわたります。

現在でも各地にタワーマンションが建設されているので、マンション管理士の需要はさらに伸びる予想です。

マンション管理士試験の合格率は、例年8%前後であるため難易度の高い資格と言えるでしょう。

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーは、税金や住宅ローン、不動産などの幅広いお金の知識を有し、相談者のサポート役になれる人です。

ファイナンシャルプランナーの資格を取得すると、宅地購入者の資金計画や老後資金についての相談・助言役になれます。

現在では老後に不安も抱える人が増加傾向にあり、若いうちから不動産投資を始めようと考えている人も右肩上がりに増えているため、ファイナンシャルプランナーの重要性も高まっています。

ファイナンシャルプランナーの合格率は、2級の場合で学科が50%程度、実技が60%程度であるため少し難易度の高い資格と言えるでしょう。

宅地建物取引士

宅地建物取引士は、土地や建物の売買契約や不動産の仲介などを行える専門家です。

不動産屋で顧客と不動産取引を行う際に、契約書の重要事項の説明や説明書・契約書の記名などを行えるのは宅地建物取引士のみです。

不動産屋では宅地建物取引士は必ず必要になる人材なので、不動産業に就職・転職したいと考えている人は資格を取得していると有利でしょう。

宅地建物取引士の合格率は、例年15%程度で難易度の高い資格と言えるでしょう。

不動産業界の働き方はサラリーマンに比べてどのような違いがあるのでしょうか。

会社員のように固定給料制で毎月決まったお給料がもらえるのか、宅地契約などのノルマはあるのかなど疑問も多いですよね。

ここからは不動産業界の働き方について説明します。

固定給＋インセンティブで、頑張り次第で年収を上げられる

不動産業界は実力主義の業界のため、頑張り次第では年収を上げられます。

基本の固定給はありますが、実績に応じてインセンティブとして歩合給も支給されます。

会社員だと若手は給料が低いことが多いですが、不動産業界は実力次第で年収450万円も夢ではありません。

ノルマ制度を設けている企業もある

不動産業界ではノルマを設けている企業もあります。

企業によりノルマの内容は異なりますが、月に数件の契約達成や仲介手数料数万円を達成など厳しい内容もあります。

ノルマを達成するためには飛び込み営業や住宅の資料を郵送するなど色々な営業活動が必要です。

平日休みのパターンが多い

不動産業界は平日が休みで土日が仕事のパターンが多いです。

宅地や賃貸物件の手続きを行うお客さんは土日に訪れる方が多いため、不動産屋は休みを平日に設定することが多いのです。

最近では働き方改革の一環で、日曜日を休日にする企業もあるそうですが、ほとんどの企業では土日は仕事になります。

不動産業界の仕事の種類は思っているよりも多く、仕事の内容も多岐にわたります。

繁忙期によっては事務職でも物件の案内も行うため、不動産業界の知識が身につきますね。

また、働き方も特徴がありそれぞれメリット・デメリットがあるので転職前に自分の理想の働き方か考えてください。

不動産業で仕事をする際に持っていたほうがいい資格などもあり、転職を考えている方はぜひ受験してみてくださいね。