個人事業主とフリーランスの違いは?メリットとデメリットを徹底解説!

公開日: 2021/8/13

テレワークやリモートワークの普及により、すきま時間に副業をする人が増えています。

そんな環境の中で、他の業種や職種に興味を持ち、新たな仕事にチャレンジしたいと刺激を受ける人もいるでしょう。

「会社から独立して事業を始めたい」「このまま在宅ワークを継続したい」という人は、自由に時間を設定して、自分で仕事を選べるフリーランスや個人事業主になります。

しかし、会社から離れて自分自身で収入管理をし、仕事を選別し過ぎて収入が安定しないリスクもありますね。

今回は、フリーランスか個人事業主どちらかを選んだ場合のメリットとデメリットをご紹介します。

デメリットを改善しながら、自分らしい働き方を是非見つけてください。

1. 個人で仕事をする人が増えている理由とは?

ITの普及、そしてクラウドソーシングを通して業務委託契約をするなど、多様的な働き方が普及した影響により、個人で仕事をする人が増加しています。

背景には、新型コロナウイルス感染症の影響で、減少した収入を補填するなどやむを得ない状況に加えて、在宅勤務で自由時間が増えたことがきっかけというのがあるでしょう。

さらに、フリーランス専門エージェントがあるように、企業がフリーランスに仕事を発注する傾向が広まりつつあります。

フリーランスは比較的自由度の高い働き方なので、日々仕事に追われる人にとって魅力的に映るでしょう。

自分のスキルに自信があり、一度きりの人生をもっと充実させたい人にはフリーランスが向いています。

1-1. フリーランスのメリットとデメリットとは?

フリーランスとは、特定の会社や団体と雇用契約を結ばずに、独立して仕事を行うことです。

主に、単発の仕事ごとに契約を結ぶ形態なので、法律による区分はありません。

代表的な職業は、WEBデザイナー、ライター、翻訳家などです。

フリーランスのメリットは、自分の交渉次第で報酬額を決められるなど、様々な権利を得ることができます。

デメリットは、今まで会社に守られていた分、これまで以上の責任感を持って様々な仕事をする必要がある点です。

1-2. メリット:仕事をする場所や時間を自由に決められる

フリーランスは、仕事をする場所や時間を自由に決めることができます。

テレワークが導入されていない会社員なら、満員電車に乗って会社へ行き、定時になったら自宅に戻る生活です。

しかし、フリーランスなら、自宅はもちろんカフェなど、その日の気分で働く場所を思いのまま決められます。

さらに、無料WIFIを利用できる場所が増えているので、旅行をしながら働くことも可能です。

働く時間や休日も自由に設定できるので、急な用事ができても自分で仕事の調整ができれば、休んでも問題ないです。

毎日決められたライフワークではなく、自分で時間を有効活用することでストレスフリーになり、より快適に仕事をすることができます。

1-3. メリット:営業次第で人脈を無限に広げられる

フリーランスは、営業スキルを発揮できれば人脈を広げることが可能です。

例えば、フリーランス同士の交流会で名刺交換をして、その後仕事へと発展し、そこからまた交流が始まるを繰り返します。

この交流会は、フリーランス協会やコワーキングスペースなどで開くことが多いです。

フリーランスは、クライアントから信頼を勝ち取らないと、次の仕事に繋がりません。

そのため、クライアントから頂いた案件を丁寧に対応し、納期を厳守することで信用されることが重要です。

さらに、自分を信頼しているクライアントから「他にどなたかいますか?」と質問され、信用できる仲間を紹介すると、さらに信頼を得られ横の繋がりが増えていくでしょう。

フリーランスは、人との繋がりを大事にすることで、多くの会社と出会い、そこから人脈が広がり、次の契約に結びつけることができるでしょう。

1-4. デメリット:社会的信用が低い

フリーランスは、社会的信用が低いポジションに位置づけられます。

フリーランスは個人で仕事をしているので、「会社」という後ろ盾がないと、少し弱い立場に見られがちです。

例えば、クレジットカードが作れない、住宅ローンが組めない、そして物件が借りられないなどがあります。

さらに、実績がないと銀行からお金を借りるのが難しいかもしれません。

全てが必ず当てはまるとは限りませんが、会社員よりもハードルは上がるでしょう。

改善策は、企業に勤めている間に必要な契約は済ませてください。

1-5. デメリット:収入が不安定

フリーランスは、仕事の収入が安定しにくいです。 個人で仕事をするということは、自分で営業して仕事を獲得する必要があります。

当然、仕事を獲得できないと収入はありません。 さらに、業務委託契約をしている企業の経営悪化や倒産などで、仕事が突然なくなることもあるでしょう。

初期費用があまり発生しないエンジニアやライターなら、売り上げのほとんどが利益になり、状況次第では会社員よりも年収が高くなることも多いです。

収入を安定させるために、人脈を大事にしながら自身の営業スキルの向上を目指しましょう。

2. 個人事業主のメリットとデメリットとは?

個人事業主とは、税務署に「個人事業の開業届」を提出し、事業を個人で行うことです。

代表的な職業は、小売業や飲食店のオーナーなどですね。 ちなみに事業とは、税法の用語で継続・反復・独立して行う仕事のことを意味します。

会社員は会社に属しているのに対して、個人事業主は仕事に対する責任を全て負わなければなりません。

また、法人の中には企業ではないと、取引しないという会社も存在します。

個人事業主は法人ではないので、フリーランスと同様資金面での体力は弱いです。 しかし、税金対策では大きなメリットを持っています。

2-1. メリット:仕事の仕方はフリーランスと変わりない

仕事のやり方は、フリーランスと変わりありません。 自分自身で受注する案件を決められ、単価の高い案件と契約できれば収入が増えます。

さらに、定年がないので体力がある限り、長期的に働いて収入を得ることができるでしょう。

そもそも、フリーランスとは働き方であり、フリーランスの中に個人事業主は存在します。

しかし、個人事業主全てがフリーランスではないので注意しましょう。

2-2. メリット:青色申告特別控除を受けられる

個人事業主は、税務署に開業届と「青色申告承認申請書」を提出すると、毎年の確定申告において青色申告が可能になります。

青色申告が適用されると、「青色申告特別控除(10万、55万、65万)」と「青色事業専従者給与控除」が利用でき、大きな節税効果が期待できるでしょう。

さらに、開業当初は売り上げが安定しなくても、赤字の繰り越しが最大3年可能です。

2-3. デメリット:経理処理などの管理が大変

個人事業主は、所得税などの税金は自ら計算して申告しなければならないです。

所得が多くなるほど税率負担が高くなり、高収入になると収入の半分以上が税金として徴収されてしまう可能性があります。

利益が800万を超えてきたら、法人化を検討するタイミングになりますね。

さらに、確定申告で慌てないために、生活費用と経費用で口座を分けることも必要でしょう。

2-4. デメリット:社会保険と雇用保険に加入できない

個人事業主は、失業保険や育児休業給付金を受け取れません。

そのため、業績悪化に伴い休業や失業をしたときの対策を考えるべきでしょう。

社会保険に加入できない代わりに、国民健康保険と国民年金に入ります。

しかし、保険料は高額になり、受取額が少ないかもしれません。

さらに、国民健康保険と国民年金には扶養家族という設定がないので、配偶者やお子さんの保険料も発生します。

3. まとめ

フリーランスと個人事業主の違いは、税務上の区分があるかどうかであり、働き方は同じです。

双方とも、自分の好きな働き方をする分、自らの力で仕事を受注する責任感を持つことが求められます。

独立した当初は、会社というバックアップがなくなり不安がつきまとうことでしょう。

しかし、自分の技術と知識を強みにして、仕事をすることは素敵なことです。

フリーランスと個人事業主のメリットとデメリットを理解した上で、自分のスキルを活かした働き方を叶えていきましょう。