
フォトグラファーについて徹底解説!
フォトグラファー、時にカメラマンと混同されがちですが厳密に言うと、「写真のみ」を扱うお仕事です。
今回はフォトグラファーの仕事内容、活動方法について解説していきます。
1. フォトグラファーの仕事とは
フォトグラファーの仕事には大きく分けて2つあります。
新聞社やデザイン会社に所属し、物体や人物を撮影する商業写真撮影と、芸術性の要素が高いアート写真撮影の2つがあります。
1-1. 商業写真撮影
一口に商業写真撮影と言っても、人物を相手にするのか、物体を相手にするのか。
また、現場で起きたリアルを伝えたいのか、被写体の魅力を最大限に伝えたいのか等、写真撮影の目的によって表現の仕方が変わってきます。
【報道機関】
現場(交通事故、不倫現場など)の状況をリアルに伝えます。
凝った工夫などは必要なく、ありのままを写すことが重要になってきます。
【デザイン会社、雑誌編集】
人物モデル、物体モデルの撮影があります。
主に雑誌や商品紹介の宣伝に使われます。 モデルの魅力を最大限に伝えるため、撮影する際の照明、照明や撮影する角度や距離など様々な工夫が必要になってきます。
読者ターゲットによっても撮影方法は変わってきますので柔軟な発想も必要とされています。
また、写真の編集作業も行います。
【街の写真屋さん】
結婚式や、子供の撮影をすることが多いです。
結婚式であれば、最近では披露宴終了後に当日撮影した写真や動画を流す会場も多くなってきましたので、動画編集力も必要とされます。
子供相手の撮影であれば、緊張をほぐしたり、カメラを向いてもらうようにするなど撮影以外のスキルも必要になってきます。
1-2. アート写真撮影
同じ場所で同じ被写体を撮るにしても、ある瞬間の写真が撮れたら、その写真は非常に貴重な一枚になるでしょう。
つまり、アート写真とは希少性が高い写真のことを言います。
例えば何十年、何百年に1度あるかないか、しかも特定の場所からでしか起きない出来事を写真に納める事ができれば、その写真は非常に希少性の高い一枚になります。
2. フォトグラファーの働き方
2-1. 写真事務所や会社に所属する
フォトグラファーとして働くには、会社組織に属して働くことが一般的です。
街の写真屋さん、新聞などの報道機関、出版社、広告代理店、デザイン会社など、何かしら写真撮影に関わる組織に所属をします。
人物、物体、どちらを被写体に撮影するにしても報道機関以外であれば、それらの魅力を最大限に伝えるための工夫が必要となります。
それらを現場を通して学んでいきます。
2-2. フリーランスで活動する
最近ではフリーランスとして活動するフォトグラファーも増えてきました。
会社組織に所属しつつ休日には個人で働いたり、退職し独立して働く方もいらっしゃいます。
またスマートフォンの普及により誰でも簡単に写真撮影することができるようになりましたので、趣味の延長線上でお仕事にされる方もいらっしゃることも珍しい事では無くなってきました。
一方で、初めからフリーランスとして活動するフォトグラファーも増えてきているようです。
3. 会社に所属するメリット・デメリット
3-1. 実績を積んでポートフォリオを充実させられる
これが会社で働く一番のメリットです。
フリーランスとして活動する場合、大抵の場合発注者は、受注者のこれまでの実績を見て、発注するかどうかを決める事が多いです。
そこで大事になるのがポートフォーリオです。ポートフォーリオとは、簡単に言うと過去作品を集めたものになります。
発注者は、このポートフォーリオを見て、自分のイメージに近い写真撮影をしてくれる人を探します。
そのため、実績を積んでいる事はフリーランスとして働く際の大きな武器になります。
3-2. 物撮りから人物撮影まで多くの技術を学べる
3-3. アシスタントとして長期の修行を積む必要がある
会社に所属するデメリットとして、長期間アシスタントとして過ごす可能性があるという事です。
あるフォトグラファーに弟子入りという形でお世話になり、写真撮影に関する雑務・雑用をこなしながら正規のフォトグラファーとして独立していくというやり方になります。
しかし、デメリットだけではありません。
多くの現場を経験することで様々な知見を得る事ができます。
また、アシスタントとして活動するため、フォトグラファーの仕事を間近で学ぶことができます。
アシスタントは多く募集されているため、間口は広いように見えますが経験者のみ採用とするところも多いです。
4. フリーランスで活動するメリット・デメリット
4-1. 自分らしい撮影方法を身に付けられる
師匠も上司もいないため、自分が思うように撮影することができます。
何事も形はありますが、基本知識が時には邪魔となり独創的な撮影の妨げになってしまう事もあります。
そのため会社などの組織で撮影をしてきた人と比べて、自由な発想で仕事ができます。
とは言え、お客様のリクエストに答えなければならない場面も出てくるため、いつ何時も自分スタイルで仕事ができるとは限りませんので、最低限の知識は身に付けておくとよいでしょう。
4-2. 経験や人脈がないと苦労する
未経験から、しかもフリーランスでフォトグラファーを目指そうとすると、本来会社で得られるような経験や人脈がないため仕事の獲得に苦労することが多いでしょう。
また、撮影技術を学びたいという方は独学もしくは学校に通う必要がありますので、その分時間とお金のコストが発生します。
そのため、数多く実績(ポートフォーリオ)を積み重ねていく重要性が会社員から独立する方に比べると増すと考えられます。
しかし、クラウドソーシングサービスが普及している昨今では、実績作りのハードルは下がっています。
クライアントからの要求レベルも様々あります。簡単なものから実績を積んでいきましょう!
5. フリーランスで仕事を得るには
5-1. SNS経由
InstagramやTwitterなどのSNSから仕事を獲得することが可能です。
それらのSNSには、ハッシュタグやいいね、リツイートと呼ばれる機能があります。
これは、所謂拡散機能というものになり、気に入った投稿をフォローワーにシェアする事ができます。
シェアされたものが、どんどん広がることで自分の投稿を気に入ってくれ人から仕事を貰うことができたりします。
この他にも、写真専用SNSである500pxや1xも利用すると、他の人がどんな写真を撮っているのか勉強になります。
5-2. 求人サイト
リクナビ、マイナビなどの求人サイトから写真撮影スタッフへの応募ができます。
他にもバイトルやタウンワークといった主にアルバイトを求人しているサイトでも、写真撮影のお仕事を見つける事が可能です。
しかし、こちらはアルバイトの求人が多いため、工事現場の撮影などの単発のお仕事が多いです。
自分がやりたい事ができるかどうかが重要となってくるかと思いますので、詳細をしっかりと確認した上で応募しましょう。
5-3. クラウドソーシングサイト
ランサーズ、クラウドワークスなどの発注者と受注者をマッチングするサービスで仕事を獲得することができます。
特に撮影技術を必要としない簡単な案件から、雑誌に使われるインタビュー記事の写真撮影などの技術が必要とされる仕事まで幅広くあります。
試しにクラウドワークスで「写真撮影」、「写真加工・編集」の2つのカテゴリーで検索してみた所、80件の案件がありました。
(2021年5月2日現在)
写真単価は案件によって異なります。
また、撮影枚数によって報酬が変わるもの、何枚撮影しても固定単価のものまであります。
6. まとめ
写真というのは、現代の私たちにとって非常に身近な存在となっています。
誰でもどこでも簡単に写真撮影できるようになったからです。
その分、フォトグラファーの仕事の単価自体は下がりつつありますが、同時に需要もある事も確かです。
ちょっとした趣味でやっている方も、本格的に独立を考えている方もチャンスは十分あると思いますので、是非フォトグラファーのお仕事にチャレンジしてみてください!